VCP SCHOOL

武蔵野美術大学 履修証明プログラム
「価値創造人材育成プログラム(Value Creation Program)」

デザイン思考やアート思考といった特定の思考法にとらわれず、本学が90年以上続けてきた造形教育で得た知見を最大限活用し、多様な視点を調和・統合させることを通じて、新たな関係性を見いだすPBL型プログラムです。
10日間のプログラムを通して、新規事業を創出するための視点や考え方を得ることが可能となります。

【厚生労働省特定一般教育訓練講座指定】
本プログラムは、学校教育法第105 条及び学校教育法施行規則第164条の定めによる「履修証明プログラム」です。

PROGRAM

  1. 01

    創造的思考力の基礎教養の習得

    創造的思考力に取り組むため、美術に関する歴史や哲学など創造的思考力の基礎教養を習得します。

  2. 02

    創造的思考力の基礎の習得

    プログラムの前半では、「創造的思考力」の基礎となる「観察力」「批判力」「構想力」を習得するためのワークショップを行います。
    非言語化された作品および言語化された作品の意図・背景等を用いて、自らの表現・思考過程を他者に伝えることにより、多様な視点、気づきを得ることが可能となります。

    創造的思考力の基礎の習得 概念図
  3. 03

    創造的思考力の実践演習

    プログラムの後半では、他業種他分野が交じるグループに分かれてグループワークに取り組みます。実践的に課題発見力から価値創造力を体得することを目的とします。
    クリエイティブ領域で活躍する人材による多様なメンタリングを複数行われることが本プログラムの特徴です。

    創造的思考力の実践演習 概念図
  4. 04

    プレゼンテーションと講評

    最終日には全グループのプレゼンテーションと講評を行います。講師陣やメンター、参加者からの多面的な評価を通じて、成果発表に留まらない本質的な「美術」の力を用いた事業創造力の習熟度を確認できるプログラムとなります。
    各回ともに、メインとなる本学教員・講師やアーティスト、企業等の人材による講義(インプット)を行った上で、ワーク(アウトプット)を行います。

本プログラムは、文部科学省職業実践力育成プログラム(BP)に認定されております。
また、厚生労働省特定一般教育訓練講座にも指定されており、一定の条件を満たした場合、受講費用の40%が修了後にハローワーク(公共職業安定所)より支給されます。手続きには日数が掛かりますので、受給を検討されている方はお早めに詳細をご確認ください。

文部科学省「職業実践力育成プログラム(BP)認定制度について」

厚生労働省「教育訓練給付制度」

POLICY

求める人材

  • 企業等において、新たな事業やサービスを開発・提案しようとする人
  • 組織等において次世代のリーダー候補となる人
  • スタートアップ経営者
  • 地域の課題に取り組む行政関係者
  • 既存のビジネスモデルにおいて課題を持ち、新規事業を起こそうとする人
  • 創造的思考力を用いて、社会的イノベーションを起こそうとする人

得られる力/目指す姿

  • 価値創造力:新しいビジネス、事業(価値)を創造できる。
  • 課題発見力:身近なところを観察し課題を見いだせる。
    複雑な課題から本質的な課題を見いだせる。
  • リーダーシップ力:クリエイティブ思考を用いて社会、企業等を牽引できる。
  • 表現力:アイデアを他者に、的確に伝えられる。
  • 構想力:複雑な課題の解決を、アートやデザインの手法を用いて行える。

SCHEDULE

  • 創造的思考力の基礎教養の習得

    DAY1
    6時間
    前提授業

    本プログラムの全体の講義と、創造的思考力の基礎となる美術に関する歴史や哲学などに関する講義を受講

  • 創造的思考力の基礎の習得

    DAY2
    6時間
    観察力を鍛える

    普段の自分の視点がいかに無意識の前提や制約に縛られているかに気づき、なにが見えていないかを知る講義およびワーク、講評

    DAY3
    6時間
    批判力を鍛える

    観察力で学んだことを踏まえ、新たな視点で他者に対して前提への「疑い」を誘発するために、どう仕掛けるかを考える講義およびワーク、講評

    DAY4
    6時間
    構想力を鍛える

    時代認識、テクノロジー、メディア文脈を踏まえてものごとの新しい繋がりのあり方を構想する講義およびワーク、講評

  • 創造的思考力の実践演習

    DAY5
    6時間
    課題を設定する

    チームで取り組むべき身近な課題の探索と発見を目的とした講義およびワークショップ

    DAY6
    6時間
    視座を創造する

    パーパスに関する講義およびワークショップ
    自分たちがなぜそのテーマに取り組むのか、理由を言語化し、またメンター(デザイナー/アーティスト)へのオリエンテーション資料を作成

    DAY7
    6時間
    コンセプトを開発(メンター参加)

    コンセプト開発についての講義およびワークショップ
    用意したプレゼンテーションを用いて共同ワークのメンターが参画し、メンターとともにコンセプトを開発

    DAY8
    6時間
    プロトタイピングを行う(メンター参加)

    アイデアを元に試作し、コンセプトを含め様々な角度から検証を繰り返し、柔軟な軌道修正を行う
    コンセプトの開発に関わったメンターが伴走

    DAY9
    6時間
    現実への展開をする

    プレゼンテーションについての講義
    開発したコンセプトをベースに最終プレゼンテーションに向けた準備を行う

  • プレゼンテーションと講評

    DAY10
    6時間
    プレゼンテーション

    最終的な提案のプレゼンテーションを行う(プレゼンテーションの形式は問わず)
    各チーム発表後、講師からの講評、質疑応答を行う

TEACHER

  • 長谷川敦士 HASEGAWA Atsushi
    武蔵野美術大学(クリエイティブイノベーション学科主任教授)、株式会社コンセント
    武蔵野美術大学造形構想学部クリエイティブイノベーション学科主任教授。
    1973年山形県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(認知科学/学術博士)。
    2000年より「理解のデザイナー」インフォメーションアーキテクトとして活動を始める。
    2002年株式会社コンセント設立、代表を務める。
    国際的なサービスデザインの組織Service Design Network日本支部代表も務め、デザインの新しい可能性であるサービスデザインを探索・実践している。著書、監訳多数。
  • 萩原幸也 HAGIHARA Yukiya
    武蔵野美術大学ソーシャルクリエイティブ研究所客員研究員
    1982年山梨県生まれ。2006年武蔵野美術大学デザイン情報学科卒業後(株)リクルート入社。
    リクルートグループのコーポレート、サービスのブランディング、マーケティングを担当。
    武蔵野美術大学ソーシャルクリエイティブ研究所客員研究員。
    武蔵野美術大学大学校友会副会長。
    複数の企業のコーポレートブランディングや新規事業におけるブランド/デザインのコンサルも手がける。
  • 岩嵜博論 IWASAKI Hironori
    武蔵野美術大学(クリエイティブイノベーション学科教授)
    武蔵野美術大学造形構想学部クリエイティブイノベーション学科教授。
    1976年滋賀県生まれ。国際基督教大学教養学部卒業、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程、イリノイ工科大学Institute of Design修士課程、京都大学経営管理大学院博士後期課程修了。
    博士(経営科学)。博報堂においてマーケティング、ブランディング、イノベーション、事業開発、投資などに従事した後現職。著書に『機会発見―生活者起点で市場をつくる』(英治出版)など。
  • 石川卓磨 ISHIKAWA Takuma
    武蔵野美術大学(クリエイティブイノベーション学科准教授)
    武蔵野美術大学造形構想学部クリエイティブイノベーション学科准教授。
    1979年千葉県生まれ。2004年武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コース修了。
    美術家、美術批評家。
    芸術・文化の批評、教育、製作などを行う研究組織「蜘蛛と箒(くもとほうき)」を主宰。絵画、写真、映像などの複数のメディアの関係性を捉え直す作品を制作している。アートと社会の接点を重視しながら、近現代美術をリサーチ対象にしている。
  • 木原進 KIHARA Susumu
    美術プロデューサー、株式会社梅ノ木文化計畫CEO
    1975年東京生まれ。
    1998年多摩美術大学芸術学科卒業後、芸術家の専属スタッフとして、作品の制作支援/展示/販売、芸術学校等の運営に従事。2021年(株)梅ノ木文化計畫を設立し、高校や美術館等での先端技術活用やアーカイブ構築の支援、文化芸術に関わるプロデュースを行っている。アートプロジェクト〈引込線〉、アート・ユーザー・カンファレンス所属。2023年法政大学大学院連帯社会インスティテュート修士課程修了。
  • 森田浩彰 MORITA Hiroaki
    アーティスト
    1973年福井県生まれ。
    2002年ロンドン大学ゴールドスミスカレッジMAファインアート修了。生活の中で当たり前に存在しているが特に意識されない物事に注意を向け、それらの中に折り重なっているコンテクストや関係性を可視化させる作品を制作している。近年の主な展覧会に2017年「Triple Point of Matter」Fondation Fiminco(パリ)、2016年「Something to Something else」青山|目黒(東京)、2013年「Mono no aware: The Beauty of Things」エルミタージュ美術館(サンクトペテルブルク、ロシア)等がある。
  • 大久保あり OOKUBO Ari
    アーティスト
    アーティスト。
    武蔵野美術大学油絵学科卒業。チェルシーカレッジ・オブ・アート&デザインにてMA取得。
    主な展覧会「MOTアニュアル2022」(東京都現代美術館)、「パンに石を入れた17の理由」(2020, 3331 GALLERY|東京)、クリテリオム90『美術館の幽霊』(2015, 水戸芸術館)、「われらの時代 ポスト工業化社会の美術」(2015, 金沢21世紀美術館)など多数。表現メディアは、絵画、彫刻、映像、テキスト、パン、パフォーマンスなど多岐に渡る。他にイベントの企画・運営にも携わる。また、高等学校や武蔵野美術大学など美術系大学で教鞭をとる。
  • 早川祐太 HAYAKAWA Yuta
    彫刻家
    2010年武蔵野美術大学大学院造形研究科彫刻コース修了。 彫刻家。重力や空気、水の表面張力といった「現象」を取り入れ、彫刻やそれらを構成したインスタレーションの作品を制作。ものの所存に触れる試みとしての作品を制作している。都内を中心に展覧会多数。武蔵野美術大学共通絵画研究室非常勤講師。
  • 百瀬文 MOMOSE Aya
    アーティスト
    アーティスト。
    映像によって映像の構造を再考させる自己言及的な方法論を用いながら、他者とのコミュニケーションの複層性を扱う。近年は映像に映る身体の問題を扱いながら、セクシュアリティやジェンダーへの問いを深めている。主な個展に「百瀬文 口を寄せる」(十和田市現代美術館、2022年)、主なグループ展に「国際芸術祭 あいち2022」(愛知芸術文化センター、2022年)、「フェミニズムズ/FEMINISMS」(金沢21世紀美術館、2021年)など。主な作品収蔵先に、東京都現代美術館、愛知県美術館などがある。武蔵野美術大学造形学部油絵学科講師。
  • 木下令子 KINOSHITA Reiko
    美術作家
    美術作家。
    武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コース修了。「うつろう時間の経過そのものを絵にすることはできるだろうか」を題材とし、支持体に現れる現象と霧状の絵具の吹き付けを掛け合わせた、筆を用いない絵画作品を主に手がける。現在、国内外にて発表(2023年AIFA/スイス等)を行いながら、武蔵野美術大学クリエイティブイノベーション学科、東京造形大学美術学科の非常勤講師を務める。

VOICE

体系的な学びとネットワーク構築が魅力

住友商事株式会社
ライフスタイル事業本部
ヘルスケア事業本部
市村和哉さん

得たことは「自分の感じた違和感を大切にする」というマインドセット

株式会社日本経済新聞社
金山亞裕子さん