VCP FOR PROTOTYPING

アート×テクノロジー → 妄想をプロダクトヘ

武蔵野美術大学 履修証明プログラム「VCP for PROTOTYPING」
〜AI時代だからこそ、アイデアを具現化できるプロトタイピング能力を身につける〜

武蔵野美術大学が培った90年以上の造形教育の知見をテクノロジーに応用し、11日間でプロトタイピング(=開発の初期段階で簡単な試作品を作り、機能やデザインを検証すること)を学ぶ履修証明プログラムです。

AI時代においては、人間独自の創造性を発揮し具体的なプロダクトを生み出すことのできる人材の重要性が高まっています。変化する社会の中で「何を作るのか」「なぜ作るのか」を問い続けることは、AIにはできない「問いを立てる力」となります。

本プログラムの設計および講師は日本を代表するロボティクスカンパニー、ユカイ工学CEO 青木俊介(武蔵野美術大学 教授)と、HEART CATCH代表取締役 西村真里子(武蔵野美術大学客員教授)が務めます。

受講者は、起業や新規事業のノウハウ、プロトタイピングの極意やクリエイティブロボティクスの考え方を実践的に学び、最終的に外部へプレゼンテーションを行います。日常に潜む価値を捉え直すアートワークショップを取り入れた開発手法を通じて、既存の慣習や外的な課題に縛られず自分の違和感や妄想を軸に行動し、新たな価値を生み出すための思考を鍛えます。
アイデアや妄想を形にする力を身につけ、ビジネスアイデアの具体化や社会的なインパクトを生み出すスキルを学びませんか?

こんな方におすすめ

  • 新規事業やプロダクト開発の進め方が分からない
  • アイデアを具体化し、技術を応用する方法を知りたい
  • 企画部門とR&D部門の連携を強化したい
  • 異業種・異分野・世代を超えたものづくりに興味がある
  • 企画力・発想力・マネジメントスキルを高めたい

VCPとは

「価値創造人材育成プログラム(Value Creation Program)」は、デザイン思考やアート思考といった特定の思考法にとらわれず、本学が90年以上続けてきた造形教育で得た知見を最大限活用し、多様な視点を調和・統合させることを通じて、新たな関係性を⾒いだすPBL型プログラムです。プログラムを通して、新規事業を創出するための視点や考え方、行動を起こす方法を体得することが可能となります。

本プログラムは、学校教育法第105 条及び学校教育法施行規則第164条の定めによる「履修証明プログラム」です。

募集要項、お申し込みはこちらから

PROGRAM

  1. 01

    創造的思考とクリティカルシンキング

    経験や記憶といった自身の内面や価値観に着目し表現するアイディエーションと、日常を観察し物事を批判的・客観的に捉え深く考えるクリティカルシンキングを組み合わせ、創造的な思考を養います。アーティストの事例を学びながら、実際に手を動かして考える習慣を身につけることで、固定観念・既成概念にとらわれない発想(アウト・オブ・ボックス)と、素早く試しながら形にしていくアジャイルな行動力を養います。新たなビジネスの可能性を探るための土台を築きます。

  2. 02

    「つくる」癖を身につける

    頭の中に浮かんだアイデアや妄想を可視化し他者へ伝えること、それにより、新たな視点や気づきを得る体験を、レクチャーとワークショップを通じて学びます。

  3. 03

    ツールを学ぶ

    実際に手を動かして、プロトタイプを作成するために必要となる基礎的なスキルを習得します。アイデアと妄想を形にする際の手法の選択肢を広げ、より理想の形へ近づける力を得ることが可能となります。

  4. 04

    ラピッドプロトタイピング

    プログラム後半から少人数のグループに分かれ、実際にアイデアと妄想を現実に起こしていきます。都度講師に相談できる環境で試作品を作り、課題を発見し、解消する工程を素早く繰り返していきます。中間発表では、現役アーティストによる講評を行い、アイデアや表現方法を根本から見つめ直す機会を設けます。

  5. 05

    実制作

    物理的プロダクトのプロトタイプ制作を進めます。講師やメンターによるメンタリングを行い、アイデアや妄想を具現化していきます。また、最終プレゼンテーションに向け、制作したものの価値を他者へ伝えるための適切な方法についてレクチャーを受けることが可能です。

  6. 06

    展示と講評

    武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパスにて、チームごとに制作物の発表をします。このプレゼンテーションは一般に公開されます。講師陣やメンター、アーティスト、参加者からの多面的な評価を受けられるほか、来場者のリアクションを見ることで、ビジネスアイデアを具現化する能力の習熟度を確認できるプログラムとなります。

POLICY

対象者

  • 新規事業・プロジェクトの担当者/マネージャー
  • 製造業・ものづくりに携わる方
  • 少人数でアジャイルに開発を進めたい方
  • クリエイティブな製品開発を体験したい方
  • 起業準備中でプロダクトの方向性を模索している方

得られる力

  • フレームワークにとどまらず、リサーチ・テーマ設定・コンセプト構築を実践
  • アイデアを展開・絞り込み、効果的に伝えるスキルを習得
  • レクチャーとワークを通じて、機敏なプロトタイピングの習慣を身につける
  • クリエイターや起業経験者の指導を受け、プロダクトの具現化を目指す

アウトプット

約6ヶ月間をかけた11日間のプログラムでは、後半からチームでプロダクトを作り、最終的に一般公開形式で講評を受けます。目先の課題解決をするソリューション・プロダクトではなく、今までにない視点、作り手の好奇心が伝わる楽しいプロダクトを目指します。テクノロジーを使い、美大生・アーティストの視点、アートワークも参考にすることにより誰にも真似できない、オリジナリティ溢れるプロダクト開発に挑戦します。

SCHEDULE

  • DAY1
    6時間
    インプット&ツールを学ぶ

    オリエンテーション
    なぜプロトタイプが必要なのか?
    Kurikit & Maukit入門講座

  • DAY2
    6時間
    インプット&アートワークショップ①

    日常にある見慣れた物事を再考し、組み替える事で新たな視点を獲得し他者と共有するスキルを高める、「見立て直し」

  • DAY3
    6時間
    フィールドワーク

    展示会でのリサーチを行い、新たな視座や表現についてリサーチを行う。

  • DAY4
    6時間
    インプット&アートワークショップ②

    ものの見方や感じ方の違いに着目するワークショップ、「感覚の庭」

  • DAY5
    6時間
    アイデアの発表、ラピッドプロトタイピング①

    アイデアの共有、発表、講評
    ラピッドプロトタイピングの習得

  • DAY6
    6時間
    ラピッドプロトタイピング②

    ラピッドプロトタイピングの習得

  • DAY7
    6時間
    中間プレゼンテーション

    プロトタイピングの内容の発表、講評

  • DAY8
    6時間
    プロトタイピング作業・メンタリング①

    講師、クリエイターとのメンタリング

  • DAY9
    6時間
    プロトタイピング作業・メンタリング②

    講師、クリエイターとのメンタリング

  • DAY10
    6時間
    プロトタイピング作業・メンタリング③

    講師、クリエイターとのメンタリング

  • DAY11
    6時間
    最終プレゼンテーションと展示、講評

    プレゼンテーションと講評

スケジュール内容は、変更する場合がございます。

TEACHERS

  • 西村真里子 NISHIMURA Mariko
    武蔵野美術大学(クリエイティブイノベーション学科客員教授)、株式会社 HEART CATCH代表取締役
    武蔵野美術大学造形構想学部クリエイティブイノベーション学科客員教授。
    国際基督教大学卒。日本IBMの ITエンジニアとしてキャリアをスタート(特許取得)。アドビシステムズでフィールドマーケティングマネージャーを務め、2011年にバスキュールに参画。カンヌライオンズ金賞受賞。2014年にHEART CATCHを共同創業し、2020年にLA支社を設立。テクノロジー×クリエイティブのキャリアを活かし企業や自治体のプロジェクトを推進。日米のスタートアップへ投資、グロース支援を行う。Art Thinking Improbable Workshopファシリテーター。
  • 青木俊介 AOKI Shunsuke
    武蔵野美術大学 (教養文化・学芸員課程教授)、ユカイ工学株式会社CEO
    武蔵野美術大学教養文化・学芸員課程教授。
    1978年千葉県生まれ。東華大学信息科学技術学院修了(工学)。
    東京大学在学中にチームラボを設立、CTOに就任。その後、ピクシブのCTOを務めたのち、ロボティクスベンチャー「ユカイ工学」を設立(現代表取締役)。'15年よりグッドデザイン賞審査委員。
    家族をつなぐコミュニケーションロボット「BOCCO」、共感するファミリーロボット「BOCCO emo」、しっぽのついたクッション型セラピーロボット「Qoobo」、小さなしっぽクッション「Petit Qoobo」、エデュケーションシリーズkurikit「ユカイな生きものロボットキット」などを発表。

ゲスト講師

  • 津村耕佑 TSUMURA Kosuke
    武蔵野美術大学(空間演出デザイン学科教授)

    武蔵野美術大学造形学部空間演出デザイン学科教授。
    1959年埼玉県生まれ。アートディレクター・ファッションデザイナー。
    FINAL HOME project 主催
    東京藝術大学 美術学部 デザイン科 非常勤講師
    日本文化デザインフォーラム会員

    1983年より三宅デザイン事務所に所属し三宅一生氏の下主にパリコレクションに関わる。
    1992年ジャケット全体を収納スペースとして活用したウエアーFINAL HOMEを考案する。
    1994年ファッションブランドKOSUKE TSUMURA並びFINAL HOMEを(株)A-netからスタート。パリ、ロンドン、東京でコレクションを発表。
    2015年 独立 FINAL HOME project始動

  • 鈴木康弘 SUZUKI Yasuhiro
    武蔵野美術大学(空間演出デザイン学科教授)

    武蔵野美術大学造形学部空間演出デザイン学科教授。
    1979年静岡県生まれ。
    2001年東京造形大学卒業後、公園の遊具「グローブ・ジャングル」を使用した映像インスタレーション作品《遊具の透視法》(2001)、開いた目と閉じた目が描かれた紙の葉が「まばたき」をしながら空間に降り注ぐ《まばたきの葉》(2003)など、誰しもが持っている記憶や経験に新鮮な切り口を与える作品を制作。船の航跡が海や川を開く《ファスナーの船》、地球の引力を「遊び」に変換する《りんごのけん玉》など、身近な工業製品を媒介に、人間と自然を新たな視点から接続するアートワークを展開。

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特典

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