芸術・文化の批評、教育、製作などを行う「蜘蛛と箒」と本学が開催する、VCP lecture【美術批評】「非中心性のかたち」(全3回)の受講者を募集します。詳細・お申し込みは、下記リンク先をご確認ください。
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本企画は、制作・研究・批評といったそれぞれの活動を通じてアートに向き合ってきた講師陣による、全3回のレクチャーシリーズです。
近年、アートをめぐる思考や実践は、西洋を中心として形成された評価軸からは二次的なものとされてきた活動に、固有の系譜や可能性を見出す視座を獲得しつつあります。こうした見直しは、特定の人種や性別の優位性を前提とした美術史的、批評的枠組みへの反省とも密接に関わるでしょう。エスニシティやジェンダー、セクシュアリティ、階級などに基づく序列化の問題は、アートとも無関係ではありません。芸術環境と政治文化的な不均衡の結びつきなどを批判的に捉えつつ、中心—周縁といった二項対立的な構図のうちにアイデンティティを割り当てることにも終始しない、想像力に富む芸術実践に目を向ける必要があるのではないでしょうか。そしてそれらのひとつひとつが、社会的な問いを造形における選択や手続きへと結実させる、独自の具体的な方法論をもっているでしょう。一連の講義では、そうした造形実践のさまざまな可能性に着目しつつ、各講師がそれぞれの関心から考察していきます。
スケジュール
2024年7月6日(土)、13日(土)、20日(土)各日19:00〜21:00
講師
勝俣 涼、原 千夏、関 貴尚
講義テーマ
7月6日(土)「彫刻の多孔性」
7月13日(土)「祈りと美的体験——開かれた場としての芸術実践」
7月20日(土)「制度を内破する——オイヴィント・ファールストレームとシアスター・ゲイツの実践を中心に」
会場
武蔵野美術大学 市ヶ谷キャンパス2F(東京都新宿区市谷田町1-4)
お申し込み締切
2024年6月23日(日) 先着20名